コトブキヤから発売されているフレームアームズ・ガールの専用色がついに登場です。第1弾として肌色や共通の装甲、インナーのカラーを発売いたします。
肌色用カラーとして成型色を再現した「FG-01 プラスチックフレッシュ」、
塗装派モデラーのためにコトブキヤの専属フィニッシャーが調色した「FG-02 ベースフレッシュ」と「FG-03 シャドウフレッシュ」、
各キャラクター共通のボディや外装等に「FG-04 アーマーグレー」、手足のインナー部分の黒色部分に「FG-05 インナーブラック」の5色が第1弾のラインナップになります。
成型色に合わせたプラスティックフレッシュからコトブキヤのフィニッシャーさんが調色したフレッシュ、メカ、インナーカラーまで豊富なラインナップで塗装の手助けをします。
はじめまして!壽屋原型部屋にて主に美少女フィギュア系のフィニッシャーをやっております西山幸雄と申します。
今回はよろしくお願い致します。
ガイアノーツさんから発売された「フレームアームズ・ガール」カラーは「フレームアームズ・ガール」プラモデルの塗装用に開発された専用色でございます。
第一弾としてまず5色発売されたのですが今回はその中でも特にこだわって開発に関わらせていただいた肌色3色について詳しく解説したいと思います。
肌色3色のうち「FG-01」「FG-02」の2色がベースカラーと呼ばれるモノでして、こちらを肌色全体の塗装に使います。
「FG-03」はシャドー用。影色として肌色の奥まった部分や、肌色パーツとメカパーツの境界部分などに吹き付けることで自然な立体感や造形のメリハリを強調することが出来ます。
ベースカラーが2色有るわけですが、ぶっちゃけ使い勝手が良いのは「FG-01 プラスチックフレッシュ」だと思います。こちら、ガイアノーツさんが頑張ってくれてホント見事にプラモデルの肌色の成型色と同じ色味に仕上げてくれましたので、たとえばこういうパーツ、「轟雷」の太モモなんですが(分割されたパーツを接着して合せ目をヤスリがけしたモノ。合せ目が見えやすいようにあえて微妙に隙間を作って接着してあります。)
合せ目を狙うようにエアブラシで「FG-01 プラスチックフレッシュ」をシュッと吹けば、
とても簡単に合せ目が消えてしまうのです!スゴイでしょ。
あとは「FG-03 シャドウフレッシュ」をエアブラシでこんな感じに塗装してあげれば
はい!途端になまめかしい太モモに!
ところで。普段メカメカしいプラモデルを作っておられる方がフレームアームズ・ガール系の肌色成分が多いプラモデルに手を出したとき、まず戸惑ってしまうのが肌色のシャドーの入れ方だとお聞きします。
今回、いい機会なのでどこにシャドーを入れればそれらしくなるのか、どうすればエロくなるのか!をお教え致します。
考え方としては単純で、頭上から太陽光が当たるところは明るく。太陽光が届かない奥まったところは暗く。してあげればそれでいいのでございます。
(モデルになってもらったのはフレームアームズ・ガール轟雷のデコマスです。こういうときしれっと本物を持って来れるのはメーカーの強みですな。)
あと、奥まっていなくても肌色が別のものと接するところ(太モモのパンストの境界線とか、二の腕のメカとの境目とか)も薄くシャドーを入れると非常に効果的です。
※太モモや両腕なんかの左右対称パーツはこうやって並べてバランスを見つつ、ある程度均等にシャドーを吹いていくのが違和感を感じさせない塗装のコツだったりします。(余談ですが。)
※あ。余談ついでにもうひとつ。肌色のシャドーをエアブラシで吹くときは塗料をシンナーで相当薄めに希釈して、エア圧もかなり弱めにして吹いてあげると上手くいきます。具体的にはシンナー8に対して塗料が2くらいでしょうか。エア圧はレギュレーターの目盛りがちょっと動くくらい。
本当に弱い気圧で慎重に色を重ねます。(なんせブツが小さいですからね。一気に吹かないで慎重に慎重に・・・・・。)「そんなにシンナーで薄めたらシャブシャブで塗料がビュバー!てなるよ!!」というヒトはクリヤーで濃度を調整してみてください。それできっと上手くいくと思います。
もうひとつのベースカラー
ANOTHER BASE COLOR
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FG-01 プラスチックフレッシュ
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FG-02 ベースフレッシュ
最後に、もうひとつのベースカラーについて説明いたします。
「FG-02 ベースフレッシュ」ですが、「FG-01 プラスチックフレッシュ」に比べて若干、赤味(ピンク味)が強い色に調整されております。これはどういう意図かというと、より理想に近い肌色がこういう色だった、ということになります。
「フレームアームズ・ガール」シリーズのトップバッターは「轟雷」だったわけですが、実はデコマスと商品版で(微妙にですが)肌色の色味に違いがあるのです。微妙な差ではあるのですが、商品版(プラモデル)をただ組んでもデコマスと同じにはならないのです。今回、「フレームアームズ・ガール」カラーをガイアノーツさんから出すと聞いて、真っ先に候補に上げたのがこの色だったのでした。腕に覚えがある人はぜひこちらのカラーでも「フレームアームズ・ガール」を塗装してみてください。プラモデル成型色とはちょっと雰囲気のちがう「フレームアームズ・ガール」が出来上がると思います。
※「FG-02 ベースフレッシュ」で塗ってみたけれど、自分はプラモデル成型色の方がスキだ!という可能性も大いにありますけどね。肌色には流行があってその時代、時代で嗜好はどんどん移り変わっていくものですからねぇ・・・・・。(自分の本業である美少女フィギュアなんかは確実にそうです。いつでも最新のトレンドを把握していなきゃいけないので大変なのよ・・・・・w)
以上、ざっとですが「フレームアームズ・ガール」カラーの肌色3色の説明でした。
塗装の際の参考になればこれ幸いです。みんな愉しんで作ってくださいね~。
PS
ここだけのお話ですが「フレームアームズ・ガール」カラーはシリーズ化が決定していて、今後「褐色肌」「青肌色」「緑肌色」なんかも出るとか出ないとか・・・・。全ては売上とアンケートの結果次第なのでユーザーのみんな、よろしくやで~。
西山 幸雄
株式会社壽屋 フィニッシャー 西山幸雄氏 プロフィール
PROFILE
1972年生まれの乙女座。
大阪芸術大学映像学科を卒業して、流れ流れて壽屋に入社してはや16年になる壽屋専属の完成品屋(フィニッシャー)です。基本的には美少女(&ときどき美青年)フィギュアの完成品を作っております。
今回は久しぶりの原稿仕事でチョー緊張しました。(その昔、「実践的フィギュア塗装講座」なんていう本を出したとか出してないとか。その頃と名前が違っているのは大人の事情ってヤツなのでツッコミは無しな!)